最近は知らない方も増えましたが「音速の貴公子。」や「史上最速のＦ１ドライバー。」と呼ばれた伝説のＦ１レーサー、アイルトン・セナ氏はドゥカティの大ファンだったそうです。プライベートでもドゥカティ・モンスター９００とモンスター８５１を所有してたそうですが、１９９４年にはイタリアのドゥカティ本社を訪れてドゥカティ・９１６のカスタムオーダーをしていたそうです。９１６は従来からのＬ型デスモドロミックエンジンとトレリスフレームの基本レイアウトは新設計でありながらもドゥカティであることを主張し、左右別体ヘッドライトに片持ちスイングアーム、そしてセンターアップマフラーという斬新なデザインで「世界で一番美しいバイク。」と称賛された１台です。結局１９９４年５月１日の事故によって帰らぬ人となったセナ氏は、自身でオーダーした９１６に跨る事は無かったそうです。翌１９９５年にドゥカティは追悼の意を込めて、９１６・ＳＥＮＮＡと言うセナ氏の名前を冠した特別仕様車をリリースしています。これはセナ氏がオーダーしたバイクと同じカラーリングが施されており、１９９７年には９１６・ＳＥＮＮＡⅡ、１９９８年には９１６ＳＥＮＮＡⅢと９１６シリーズでは合計３車種発売されていたそうです。ちなみに車種は９１６ではありませんが、セナ氏が亡くなってから２０年を経た２０１４年に再びドゥカティ・１１９９パニガーレＳ・ＳＥＮＮＡが発売されています。こちらは９１６・ＳＥＮＮＡとカラーリングは同じでセナ氏がＦ１に参戦した回数が１６１回である事に由来して１６１台限定、しかもセナ氏の故郷であるブラジル限定で発売されています。９１６・ＳＥＮＮＡは日本でも何台か存在が確認されていますが、中古車市場に出回る事はほとんどないと思われますので、セナファンの方でお探しの方は見つけた時はその場で購入する事をオススメします！